【第2回】なぜ捻挫は繰り返すのか? ― メカニズムの盲点

「何度も同じ足首を捻挫する」という選手は少なくありません。再発の背景には、単なる靭帯の弱さだけでなく、神経筋制御(ニューロマスキュラーコントロール)の低下が深く関係しています。
捻挫によって靭帯が損傷すると、その周囲にある**感覚受容器(固有感覚)も同時にダメージを受けます。**つまり、関節が今どこにあるか、どの方向に力が加わっているか、という「位置感覚」が鈍くなってしまうのです。
この状態で競技に復帰すると、身体は「反応が遅れる」「踏み込みがずれる」といったリスクにさらされ、再び内反が起きやすくなります。つまり、“構造的な治癒”だけでなく、“機能的な回復”がなされていない”ことが、再受傷の最大の要因です。
トレーニングでは、バランスディスクや片脚スクワットなどを用いた固有感覚の再教育と動作パターンの修正がカギとなります。リハビリとは、単に“治す”のではなく、“再発させない”ための再構築。ここに本質があります。
Your body can move
身体を変える・未来が変わる
トータルコンディショニングHIGASHI
2024年09月16日 00:00