第4回:間食(補食)の活用法

アスリートの食事は1日3回の食事だけでは不十分なことが多く、練習強度やエネルギー消費量が高い場合は「間食(補食)」を活用することが欠かせません。補食とは単なる“おやつ”ではなく、次の練習や試合に備えるための戦略的な栄養補給です。
■ 補食が必要な理由
・エネルギーの持続供給
長時間の練習や試合の合間にエネルギーが切れると、集中力やパフォーマンスが低下します。補食でこまめに炭水化物を補うことで、持続的なエネルギー供給が可能になります。
・筋肉の分解を防ぐ
練習後の空腹状態が長引くと、身体は筋肉を分解してエネルギーを作ろうとします。たんぱく質を含んだ補食は、筋肉の分解を防ぎ、回復を助けます。
・3食だけでは足りないカロリーと栄養を補う
特に中高生や体づくりの時期には、1日3食だけでは摂取エネルギーが不足しやすいため、間食で栄養を補う必要があります。
■ 補食のタイミングと例
・練習の1時間前:エネルギー補給(消化の良い炭水化物中心)
例)バナナ、おにぎり、ゼリー飲料、カステラなど
・練習直後(30分以内):回復と筋修復(炭水化物+たんぱく質)
例)プロテインドリンク+バナナ、牛乳+あんパン、ゆで卵+ゼリーなど
・授業間の小休憩や移動中:軽量で持ち運びやすい補食
例)プロテインバー、ドライフルーツ、ナッツ、チーズ、魚肉ソーセージなど
■ 補食で注意するポイント
・揚げ物や菓子類など脂質が多すぎるものは避ける
・量は“軽めに”。食べ過ぎは胃に負担がかかり練習の妨げになる
・栄養素のバランスを考える(糖質だけでなく、たんぱく質も)
■ まとめ
補食は、アスリートの「もうひとつの食事」。練習の質や身体づくりに大きく影響します。ただ食べるのではなく、「何を、いつ、どれくらい」食べるかを考えることが、競技力の底上げにつながります。
次回は「水分補給とパフォーマンス」について解説します。お楽しみに!
Your body can move
身体を変える・未来が変わる
トータルコンディショニングHIGASHI