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交代浴(コントラストバス)の正しいやり方と効果

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交代浴とは、温かいお湯(温浴)と冷たい水(冷浴)を交互に繰り返す入浴法で、疲労回復や血流改善を目的としたリカバリーメソッドの一つです。
アスリートやリハビリ現場でも活用されており、主に「末梢血管の収縮と拡張を交互に促すこと」で、血流・老廃物排出・自律神経の調整が期待できます。

◆ 交代浴の具体的なやり方
以下は、最も一般的かつ安全性が高い方法です(家庭の浴室でも実施可能)。
◎ 使用する2つの浴槽(または1つの浴槽+シャワー)

・温浴:40〜42℃程度のお湯(やや熱め)
・冷浴:15〜20℃程度の水(冷たすぎない温度)
※冷水が難しい場合、20〜25℃の常温シャワーから始めても良い

◆ 基本の流れ(1セット約4分)

1.温浴(3分)
 肩までゆっくりと浸かり、リラックスを意識する。
 血管が拡張し、筋肉が緩み始める。

2.冷浴(1分)
 足・腕から順に水に入る。心臓に負担がかからないよう、最初は半身浴〜膝下まででも良い。
 血管が収縮し、神経がシャキッとする。

3.1と2を繰り返す
 →これを**2〜3セット(合計8〜12分)**繰り返すのが基本。

◆ 注意点とポイント

・冷たすぎ・熱すぎは逆効果:体温調節や循環に負担がかかる
・心疾患・高血圧のある人は避ける
・就寝前の実施は控えめに(交感神経が刺激されるため)
・トレーニング直後に行うのが最も効果的
交代浴の直後は、水分補給と静かなクールダウン時間を取りましょう。強制的に血流を動かしたあとに、安定した休息モードに入れることで効果が最大化します。

◆ 交代浴の主な効果(エビデンスあり)

・血流改善・代謝促進
・筋疲労物質の除去(乳酸など)
・炎症や筋肉痛の軽減
交感神経と副交感神経のリズム調整
特に連戦中や筋肉の張りが強いとき、またリカバリーデーの夜などに取り入れると、翌日の体の軽さが変わってくると実感されるケースが多いです。


 

 交代浴のエビデンス(科学的根拠)

① 筋疲労の回復促進
Vaile J, Gill N, et al. (2008)
"Effect of contrast water therapy on recovery following intermittent sprint exercise."
→ Journal of Strength and Conditioning Research.
・研究内容:スプリント運動後に交代浴を実施した群と静的休息を比較
・結果:筋肉痛の軽減と主観的疲労感の回復が顕著に改善された
・考察:温冷刺激により**筋血流と代謝物の除去(乳酸など)**が促進されたと推定
② 炎症と腫れの軽減

Higgins TR, Greene DA, et al. (2011)
"Effect of cold-water immersion and contrast water therapy for recovery from team sport."
→ Journal of Strength and Conditioning Research.
・比較対象:冷水浴(CWI)・交代浴(CWT)・受動的休養
・結果:交代浴グループにおいて、筋肉痛(DOMS)と四肢の腫れの減少が有意に見られた

・メカニズム:血管のポンプ作用により、炎症性物質の除去が促進された可能性
③ 副交感神経優位の回復促進

Stanley J, Peake JM, Buchheit M. (2013)
"Cardiac parasympathetic reactivation following exercise: implications for recovery."
→ Sports Medicine.
・主張:交代浴は副交感神経(PNS)を優位に切り替える効果が高い
・回復期の**心拍変動(HRV)**改善を通じて、神経系のクールダウンに有効

④ 血流・循環改善
Wilcock IM, Cronin JB, Hing WA. (2006)
"Water immersion: does it enhance recovery from exercise?"
→ International Journal of Sports Physiology and Performance.
・結論:交代浴では皮膚・筋肉の血流が交互に変化し、循環系への刺激が効果的

・「血管の拡張と収縮の繰り返し」はリンパ・静脈循環の促進につながると説明


 総括(メタ分析)
Leeder J, Gissane C, van Someren K, et al. (2012)
"Cold water immersion and recovery from strenuous exercise: a meta-analysis."
→ British Journal of Sports Medicine
・冷水浴と交代浴含む複数の回復法をメタ分析
・結論:交代浴は「主観的疲労回復・筋肉痛軽減・パフォーマンス回復」に対し、統計的に有意な改善効果ありと報告


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2025年05月29日 00:00