【第6回】“動ける筋肉”を育てるトレーニング法

“動ける筋肉”を身につけるために、最も大切なのは「目的に合った動作ベースのトレーニング」を選ぶことです。ただバーベルを持ち上げるだけでは、プレーの中で使える筋肉は育ちません。必要なのは、「動きそのものを鍛える」という発想です。
まず基本となるのが、スクワット・ランジ・プッシュアップ・ヒンジ・プルなど、全身を連動させる自重トレーニングです。これらは筋力だけでなく、可動域や安定性、姿勢の制御力を同時に高めてくれます。フォームが乱れれば効果は半減するため、「正確に・ゆっくり・丁寧に」行うことが重要です。
次のステップとして、ジャンプ・スプリント・アジリティドリルなど、爆発的な出力を伴う動作を取り入れていきます。ここで大切なのは「タイミング」と「スピード」。どんなに筋力があっても、それを瞬時に発揮できなければ、競技の中では使い物になりません。ジャンプの高さやスプリントの加速には、“筋力の立ち上がり速度”が問われます。
また、バランス系のトレーニングも非常に有効です。不安定な状態での動作や、片脚支持でのスクワットなどを通して、体幹や股関節まわりの安定性を高めていきます。これは方向転換や接触後の踏ん張り、空中での姿勢保持などに直結します。
競技現場で必要なのは、「姿勢が崩れても動ける体」「一瞬で力を出せる体」「連続動作の中でスムーズに動ける体」です。これを実現するには、重さに頼らず“動き”を鍛える意識が欠かせません。
“動ける筋肉”は、単なる筋トレでは育ちません。動作の質を追求し、スピード・姿勢・タイミングを徹底的に鍛えるトレーニングこそが、真に使える筋肉を育てる道です。
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