トータルコンディショニングHIGASHI|鹿児島県鹿児島市

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【第8回】練習設計とリスクの関係

ChatGPT Image 2025年6月8日 14_54_42_コピー

負荷・反復・回復のバランス

ケガの多くは偶然ではなく、「練習設計のミス」によって引き起こされます。特に、練習量・内容・回復の設計がアンバランスな場合、どれだけ意識の高い選手でもオーバーユースによる障害は避けられません。すべてのトレーニングには「負荷」と「回復」のセットがあり、それが適切に循環して初めて“成長”につながります。

最もありがちなリスクは「反復過多による蓄積ダメージ」です。毎日同じ動作、同じ強度、同じ部位への刺激が続けば、当然疲労は蓄積し、組織は修復の余裕を失います。ジャンプの繰り返しによる膝蓋腱炎、スプリント過多によるハムストリングスの肉離れ、投球数の増加による野球肩などが典型です。

次に注意すべきは「回復の軽視」です。強度の高い練習の翌日に、さらに強度の高いトレーニングが重なると、超回復のタイミングを逸し、むしろパフォーマンスが下降する“悪循環”に陥ります。練習日と休養日の設計だけでなく、「強・中・弱」の強度の波を1週間〜2週間単位で計画的に設ける必要があります。

さらに、「負荷の急増」も危険因子の一つです。大会直前の追い込みや、長期休暇明けの急な高強度練習など、体が適応する前に過剰なストレスが加わると、筋や腱・靭帯が対応しきれず、ケガの発生率が一気に上がります。

チームとして取り入れたいのは、練習日誌・GPSデータ・主観的疲労感(RPE)などによる「見える化」です。全員が「今の練習がどういう負荷で、自分の回復状況はどうか」を把握しながら取り組むことで、科学的で再現性のある強化が可能になります。

良い練習とは、単に「ハードな練習」ではなく、「狙った負荷と狙った回復の繰り返しで成長を生む設計」がなされている練習のこと。ケガの予防は、練習の中にこそ仕込むべきです。

 

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2023年09月17日 00:00