【第5回】加速と減速(GPSコラム)

加速と減速のデータが教えてくれること
サッカーはただ走るだけのスポーツではありません。実際には「止まる」「急に動き出す」その繰り返しです。そこで重要になるのが、**加速(Acceleration)と減速(Deceleration)**のデータです。GPSを活用することで、この動作回数や強度が数値化され、パフォーマンスや怪我リスクに関わる“動作の質”が見えてきます。
まず加速について。たとえば0km/hから一気に25km/hまで駆け上がる加速力は、前線での抜け出しやプレス時の出足に直結します。特にFWやSHでは「1歩目の速さ」が勝負を分けることが多く、加速データはプレー強度の指標になります。
一方、減速は守備や切り返し時に重要な指標です。DFやMFがボールホルダーに寄せたあと、急にブレーキをかけて反転する、こういった場面で減速能力が試されます。頻度が高い選手ほど、筋力・関節への負荷も大きく、怪我のリスクにもつながります。
たとえば、ある高校の試合で計測されたデータでは、MFの選手が「加速・減速合計130回(試合中)」を記録。これは通常の2倍に近い数値でした。なぜか?ボール奪取の場面や中盤の切り替えで、常に前後左右に動き直す役割を担っていたのです。
こうしたデータは単なる運動量では測れない「負荷の質」「身体へのストレス」の可視化に役立ちます。しかも、加減速データが高い選手ほどプレーへの関与度が高い傾向にもあります。
指導現場では、この加減速の数値をもとに、リカバリープランや補強トレーニング、フォームの改善まで広げていくことが可能です。たとえば、後半に減速力が落ちている選手は、ハムストリングや股関節周辺の筋持久力に課題がある可能性もあります。
GPSデータは「ただ走ったか」ではなく、「どんな動きに、どれだけ負荷がかかったか」を示すツール。加速と減速のデータを活用することで、選手のプレーの裏側にある課題や強みを、より深く理解できるようになります。
加速と減速の実際のデータ。現時点で一番重要なポイントとしてチェックしてます。
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