【第7回】アジリティ=敏捷性ではない(サッカーフィジカル コラム)

減速と再加速の“出力”がアジリティのカギ
「アジリティ」と聞くと、“素早く動く”とか“機敏に反応する”というイメージを持つ選手が多いでしょう。確かに間違いではありませんが、「アジリティ=敏捷性」では本質を見失います。
アジリティには“判断・反応”と“動作の切り返し”の両方が含まれ、特に後者のパフォーマンスは筋力と出力に大きく依存します。
例えば、サイドに振られた時に1対1で抜かれてしまう選手。その原因が「反応が遅い」のではなく、**減速→再加速の力が弱い**だけというケースが非常に多く見られます。
アジリティの動作では、まず**減速(減速フェーズ)でスピードをコントロールし、その後すぐに方向転換→再加速(加速フェーズ)**に移る必要があります。この時、出力(爆発的な力)が不足していると、スムーズに切り返せず「モタつき」が出てしまうのです。
ではアジリティを高めるには、どのようなトレーニングが必要でしょうか?
1.減速の習得
・ディケーラレーションドリル(急停止のコントロール)
・ランジやスプリットスクワットで減速筋(大腿四頭筋など)を強化
2.加速の強化
・スプリント系の加速ドリル
・メディシンボールスローやプライオメトリクス(爆発力)
3.判断スピード × 出力の融合
・ミラードリルやリアクションドリル
・コーンを使ったランダム切り返し
特に育成年代では、“姿勢の崩れたまま方向転換してしまう癖”がつきやすく、膝や足首に過剰なストレスがかかることもあります。
だからこそ、筋力と反応の両方を高めるアプローチが必要なのです。
アジリティは“感覚”だけで伸びるものではありません。
それを支える「減速・加速の筋力」があるからこそ、試合の中でも相手を上回る動きが可能になるのです。
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