【第8回】試合後にバテる選手は“心肺”より“出力”不足(サッカーフィジカル コラム)

繰り返し出力が求められる
「スタミナがない」と感じる選手の多くが、実は“心肺機能”ではなく“筋出力”に問題を抱えています。とくに後半の時間帯でスプリントができなくなったり、守備の戻りが遅れたりする場面──これは呼吸が苦しいというより、脚が前に出なくなっている感覚に近いはずです。
サッカーでは、90分間で40回以上のスプリントが求められるポジションもあります。これを支えているのが、「反復スプリント能力(Repeated Sprint Ability)」です。この力が不足していると、試合後半には急激に出力が落ち、プレー精度も判断スピードも低下します。
特に注目したいのは、ハムストリングス・臀筋・ふくらはぎの持久的出力。これらは“瞬発力”だけでなく、“繰り返し出力”にも深く関与します。1本目のスプリントが速くても、2本目・3本目でガクッと落ちる選手は、これらの筋持久力が課題です。
鍛え方としては、以下のような方法が有効です:
・スプリントインターバル走(20〜30m × 10〜15本、休息20秒)
・ケトルベルスイングやバックスクワットなど、下半身の出力と持久力を同時に高める筋トレ
・アジリティドリル後のスプリントで、疲労状態下での走力を鍛える
重要なのは、「全力スプリント → 短い休息 → 再スプリント」を意識的に反復することです。これにより、“酸素を使わずに爆発的な力を出す能力”=無酸素性パワーの耐久性が高まります。
また、フォームの崩れが後半に多くなる選手は、単純な筋力不足だけでなく、体幹の安定性や姿勢保持能力の低下も疑われます。全身の出力が落ちると、ブレた姿勢でプレーすることになり、パフォーマンスが著しく低下します。
「走れなくなる=心肺が弱い」という思い込みは、選手の強化ポイントを見誤る原因になりがちです。データや動画をもとに、“出力の落ち方”を確認し、そこから逆算したトレーニングが必要です。
スプリントインターバル
トータルコンディショニングHIGASHIができること
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