試合を通して走り切る力
サッカーの試合において重要なのは、単なる走行距離ではなく「走りの質」です。総走行距離が12kmを超えても、そのほとんどがジョグや低速の移動では試合を決められません。勝負を左右するのは、22km/h以上で走る「高強度ラン(HI)」です。
トップレベルの試合では、選手の総走行距離のうち約8〜12%が高強度ランで占められていると報告されています。つまり、走行距離が12kmなら、少なくとも1.2km前後は22km/h以上で走っている計算になります。この「10%前後」という割合は、現代サッカーで戦う上でひとつの基準と考えるべきです。
しかし、90分を通じてこの基準をクリアすることは簡単ではありません。前半は質の高い高強度ランを繰り返せても、後半になると疲労によりスピードが落ち、割合が下がってしまうケースが多く見られます。つまり、試合全体を通して「高強度ランを出し続ける持久力」と「後半でも速度を維持できる回復力」が欠かせません。
また、高強度ランは速度だけでなく心拍数にも大きな影響を与えます。多くの選手が高強度ランを繰り返すことでレッドゾーン(最大心拍数の80%以上)に突入し、その状態が長引くとプレー精度が落ちます。したがって、走行距離の10%を高強度ランにするためには、心肺機能を強化しながら疲労下でも質を落とさない身体を作ることが条件となります。
この力を伸ばすためには、インターバル形式のスプリントトレーニングが効果的です。例えば「20〜30mの全力スプリント+短い休息」を繰り返すドリルは、試合に近い形で高強度ランを鍛える方法です。さらに、方向転換や減速を組み込めば、実戦で必要な負荷を再現できます。ただし、これらは強度が非常に高いため、自己流では怪我のリスクが高まり、選手ごとのレベルに応じた負荷管理が不可欠です。
現代サッカーを90分間戦い抜くためには、走行距離の10%を高強度ランにすることを一つの目標に据え、それを実現できる「スピード持久力」を鍛える必要があります。そして、そのためには選手個々の状態を正しく評価し、適切な強度と回復を管理できるコーチの指導が不可欠です。
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高強度のトレーニングは、特別な環境がなくても取り組むことができ、サッカーに必要な走力や持久力を大きく伸ばすことが可能です。
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GPSを使って高強度ラン(HI)がどれくらいの割合かがわかります。
トータルコンディショニングHIGASHIができること
トータルコンディショニングHIGASHIでは、チーム・選手の現場に寄り添いながら、科学的根拠に基づいたフィジカルサポートを提供しています。
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アスリートの「今」に目を向け、「未来」の成長をサポートするために。フィジカル強化やケガ予防に関するお悩みがある方は、ぜひ一度お問い合わせください。
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